はじめに

2013年11月、私たち家族は環境に優しい選択をしようと決心し、日産リーフを購入しました。当時、電気自動車(EV)はまだ一般的ではなく、その選択は少し勇気のいるものでした。

しかし、リーフのエコフレンドリーなイメージと低コストの魅力に惹かれ、購入に至りました。10年という歳月が経ち、リーフとの生活は多くの思い出とともに、多くの学びももたらしてくれました。この記事では、リーフを10年間愛用した私たちの体験を基に、メリットとデメリットについて詳しくお伝えします。

購入した当初はあまり同じ車は見かけなかったのですが、最近本当によく見かけるようになりました。

メリットとデメリットの比較

以下の表に、日産リーフのメリットとデメリットをまとめます。

項目メリットデメリット
環境への影響ゼロエミッションで二酸化炭素を排出しないバッテリー生産における環境負荷
走行時の音非常に静かで快適なドライブが可能歩行者への警告音が少なく、注意が必要
燃料コストガソリン代がかからず、電気代だけで済む急速充電が有料の場合があり、費用がかかることも
メンテナンス費用エンジンオイルの交換が不要で、メンテナンスコストが低いバッテリーの劣化に伴う交換コストが高い
バッテリーの寿命バッテリー技術の向上により、長寿命化が進む10年後には走行距離が大幅に減少し、エアコン使用時に充電ランプが点灯することが頻繁に発生
エアコンの性能車内の温度を快適に保てる購入8年ごろから夏場にエアコンが効かなくなることがあり、車内環境が悪化
安全機能バックモニターや自動ブレーキなどの先進的な安全装備が充実購入7年ごろバックモニターが高温時に映らない問題が発生した
充電インフラ充電ステーションが増加し、充電が便利になった充電スポットが不足している地域があり、特に旅行先での充電が困難になることがある
リセールバリュー一部の地域で優遇措置が受けられる中古車市場での評価が低く、売却時の価格が低い
乗り換えの選択肢新しい電気自動車の選択肢が増えている新しい技術への適応が必要で、学び直しが求められる場合がある

メリット

1. 環境に優しい選択

リーフを選んだ最大の理由の一つは、環境への配慮でした。リーフはゼロエミッション車であり、走行中に二酸化炭素を排出しません。私たちが住む地域でも、近年は環境問題への関心が高まりつつありますが、リーフを通じて私たちもその一翼を担っていると感じています。特に子供たちには、環境を大切にすることの大切さを教える良い機会となりました。リーフに乗ることで、家族全員がエコドライビングを実践し、地球環境に対する意識を高めることができました。

また、ゼロエミッション車であるリーフは、都市部での走行においても大きなメリットを持っています。都市部では排気ガスの影響が問題視されており、リーフのようなEVはその解決策の一つとして注目されています。

2. 静かな走行

リーフのもう一つの大きな特徴は、その静かさです。内燃機関車に比べてエンジン音がないため、非常に静かな走行が可能です。夜遅くに帰宅する際や、静かな住宅街を走行する際にも、騒音を気にすることなくドライブを楽しむことができました。この静けさは、ドライバーだけでなく、同乗者にもリラックスした時間を提供してくれました。

さらに、リーフの静粛性は、長距離ドライブにおいても快適さをもたらします。エンジン音や振動が少ないため、車内での会話がスムーズに行え、音楽やオーディオブックを楽しむことができます。特に、子供が車内で睡眠を取る際にも、静かな環境が保たれるため、親としても安心して運転することができました。

3. 低い燃料コスト

ガソリン代がかからないという点も、リーフの大きな魅力でした。電気代だけで走行できるため、月々の燃料コストが大幅に削減されました。また、充電ステーションが増えるにつれ、充電の利便性も向上し、長距離のドライブも安心して楽しめるようになりました。特に、家庭用の充電設備を導入したことで、夜間の電力を利用して安価に充電することが可能となり、経済的にも助かりました。

私たちがリーフを購入した当初、電気自動車に対する懸念の一つに「走行距離」がありました。しかし、日常生活の範囲での移動においては、充電の心配をすることはほとんどありませんでした。特に、短距離の通勤や買い物、子供の送迎などに使用する場合、リーフは十分な走行距離を提供してくれました。

4. メンテナンス費用の削減

エンジンオイルの交換が不要なため、メンテナンス費用も大幅に抑えることができました。一般的な内燃機関車に比べて、エンジンやトランスミッションのメンテナンスが少ないため、車検や点検の際にも大きな出費を避けることができました。これにより、長期的な視点で見ても経済的な負担が軽減されました。

また、リーフのメンテナンスは非常にシンプルです。エンジンオイルの交換やベルトの調整といった手間がかからず、メンテナンスフリーの要素が多いため、忙しい日常生活の中でも手軽に車を維持することができます。バッテリーやモーターなど、特定のパーツに問題が発生した場合でも、ディーラーや専門店で迅速に対応してもらえるため、安心して利用することができました。

5. 運転の楽しさ

リーフは、電気モーターの特性を活かした力強い加速が特徴です。特に、街中での発進や高速道路での追い越しなど、瞬時にトルクが発生することでスムーズな運転が可能です。この爽快感は、内燃機関車にはない独特のものであり、運転する楽しさを増してくれました。

また、リーフは低重心設計がなされており、車体の安定性が高いことも魅力の一つです。バッテリーが車両の下部に配置されているため、コーナリング時や急な操作でも車体が安定し、安心して運転することができます。特に、高速道路での走行や山道でのドライブでは、この安定性が大いに役立ちました。

デメリット

1. バッテリーの劣化

リーフを10年使用してきた中で、最も顕著に感じた問題はバッテリーの劣化です。特に近年では、一度の充電で走行できる距離が大幅に減少してしまいました。新車時には、フル充電で約150キロメートル以上の走行が可能でしたが、現在ではエアコンを使用しながらの走行で20キロメートル程度で充電ランプが点灯することが頻繁にあります。バッテリーの容量が減少することで、長距離の移動が難しくなり、充電スポットを探す手間も増えました。

バッテリーの劣化は、リーフを含む多くの電気自動車に共通する課題です。特に、頻繁な急速充電や高温環境での使用がバッテリーの寿命に影響を与えることがあります。私たちは、可能な限りバッテリーを長持ちさせるために、充電方法や使用環境に注意を払ってきましたが、それでも劣化は避けられませんでした。

2. エアコンの不具合

リーフのエアコンに関しても、いくつかの問題が発生しました。特に夏場の暑い日には、エアコンが正常に作動しないことがありました。このため、車内が非常に暑くなり、快適なドライブが難しくなることがありました。また、バッテリーの消耗とともに、エアコンの効きが悪くなることもありました。これらの問題は、特に長距離ドライブや家族での旅行の際にストレスとなりました。

エアコンの不具合は、車内の快適性に直結するため、大きなデメリットです。私たちは、この問題に対処するために、定期的なメンテナンスを行いましたが、完全な解決には至りませんでした。このような問題が続くと、車の使用に対する不満が増し、新しい車への買い替えを考えるきっかけにもなりました。

3. バックモニターの問題

もう一つのデメリットとして、バックモニターの不具合があります。夏場の高温時には、バックモニターが映らないことがありました。特に駐車時には視覚的なサポートが重要であるため、この問題は安全性にも影響を与えるものです。

バックモニターは、特に狭い駐車スペースや夜間の駐車時に非常に役立つ装置です。しかし、リーフのバックモニターの不具合は、これらのシチュエーションでの安全性を損なう可能性があります。私たちは、問題が発生した際にはディーラーに相談し、迅速な対応を受けましたが、根本的な解決には至りませんでした。

4. 充電インフラの問題

充電インフラの整備が進んでいるとはいえ、まだまだ充電スポットが不足している地域もあります。特に、旅行先や遠方へのドライブでは、充電スポットを探すのに苦労することがありました。また、充電にかかる時間もガソリンスタンドでの給油に比べて長いため、計画的な充電が必要となります。これにより、長距離移動の際には余裕を持ったスケジュールを立てる必要がありました。

私たちは、充電スポットを事前に調べることや、アプリを活用して効率的に充電を行うよう心掛けてきました。しかし、充電待ちの時間や充電スポットが使用中の場合など、予期せぬトラブルが発生することもありました。これらの要因が、長距離旅行の際にストレスを感じる原因となることがありました。

5. リセールバリューの低さ

EV全般に言えることですが、リセールバリューが低い点もデメリットの一つです。特にバッテリーの劣化が進んでいる場合、中古車市場での評価が低くなることがあります。このため、売却を検討する際には、予想よりも低い価格での取引になることが多いです。

リーフのリセールバリューの低さは、特にバッテリーの寿命が短いことが影響しています。中古車市場では、バッテリーの状態が車の価値に大きく影響するため、バッテリーの交換やアップグレードが必要となる場合、コストがかかることがあります。私たちは、リーフの購入を検討する際には、この点も考慮する必要があると感じました。

具体的な問題点と改善策

  1. バッテリーの劣化とその影響:長年の使用によりバッテリー容量が減少し、特にエアコンを使用しながらの走行では、約20キロメートルの走行で充電ランプが点灯することが増えてきました。このようなバッテリーの劣化は、特に長距離移動の際に問題となります。改善策として、バッテリーの交換やアップグレードを検討することが挙げられます。
  2. エアコンの不具合:エアコンが正常に作動しないことがあり、特に夏場の暑い日には快適な車内環境を保てないことがありました。定期的なメンテナンスや修理が必要であり、エアコンシステムのチェックを怠らないことが重要です。
  3. バックモニターの問題:夏場の高温時には、バックモニターが映らないことがありました。これにより、駐車時の安全性が低下する可能性があります。定期的にモニターの動作を確認し、必要に応じて交換や修理を行うことが推奨されます。
  4. 充電インフラの問題:充電スポットが不足している地域では、特に旅行先での充電が困難になることがあります。事前に充電スポットを確認し、計画的な充電を行うことが重要です。

20キロで充電しなくてはだと遠出することが出来ず最近は本当に困っていました。エアコンを使用しなければ30キロは走るかなといったところです。

中古車市場の評価が本当に低くて、下取り価格は数万円でした。まぁ、多少傷もあったのでしょうがないのですが・・・。

10年乗った走行距離は76,000キロでした。

次の車:日産サクラ

私たちは、リーフを10年間愛用した経験を基に、次の車として日産の新しい電気自動車「サクラ」を選びました。サクラは、リーフよりもコンパクトでありながら、最新の技術と快適なインテリアを兼ね備えています。特に、バッテリー技術の進化により、より長距離の走行が可能となり、充電時間も短縮されています。私たちは、サクラを通じて新たなEV生活を楽しむことを期待しています。

サクラは、リーフと同様に環境に優しいゼロエミッション車でありながら、さらに進化した技術が搭載されています。特に、最新の安全装備やインフォテイメントシステムが充実しており、運転中の快適性と安全性が向上しています。また、サクラのデザインはコンパクトでスタイリッシュであり、都市部での駐車や取り回しがしやすい点も魅力の一つです。

私たちは、サクラを選ぶことで、さらに快適で便利な電気自動車生活を送ることができると期待しています。特に、長距離走行時のバッテリー持続力の向上や、充電インフラのさらなる整備により、レジャーの際にストレスなく移動できることを楽しみにしています。

まとめ

日産リーフとの10年間の生活は、多くの学びと経験をもたらしてくれました。リーフは、環境に優しい選択として、家族にとっても社会にとっても大きな意義を持つ車でした。しかし、バッテリーの劣化やエアコンの問題など、長期間使用する中での課題も明らかになりました。これからも電気自動車が普及し、技術が進化していく中で、私たちの選択が未来にどのような影響を与えるのかを見守っていきたいと思います。

リーフを10年間乗り続けた経験は、私たちにとって貴重なものです。この経験を通じて、電気自動車の利点と課題を深く理解することができました。リーフは、環境に優しいだけでなく、経済的なメリットも享受できる素晴らしい車でした。しかし、技術の進化とともに、さらなる改善が求められる点も多くありました。

これからは、新しい車「日産サクラ」を通じて、さらに快適で便利な電気自動車生活を追求していきます。サクラの性能や使用感についても、今後のブログで詳しく紹介していく予定です。電気自動車に興味がある方や、リーフに関心を持っている方にとって、この情報が参考になれば幸いです。

また、電気自動車の普及が進む中で、私たちが感じた問題や課題が解決され、より多くの人々がEVを選ぶきっかけとなることを願っています。未来のクリーンな交通手段として、電気自動車がどのように進化していくのか、引き続き注目していきたいと思います。

新車購入にあたって新たに購入した小物類についても紹介出来たらなと思っています!

参考文献

  1. 日産自動車株式会社公式サイト
    • 日産リーフ
    • リーフの公式情報やスペック、最新モデルの特徴について詳述。